雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

物語

A Sanctuary of Enchanting Beauty and Allure, Woven by Hair

A Sanctuary of Enchanting Beauty and Allure, Woven by Hair The human body boasts numerous beautiful parts: feet, hands, necks, breasts, and more. However, hair is uniquely distinct. Unlike other parts, hair can be detached without causing …

古事記 研究まとめ⑫「天の岩屋②」「蚕と穀物の種」(学部生時代のレポート) [終]

是を以ち八百万の神、天の安の河原に神集ひ集ひて、御産巣日神の子思金神に思はしめて、常世の長鳴鳥を集め鳴かしめて、天の安河の河上の天の堅石を取り、天の金山の鉄を取りて、鍛人天津麻羅を求ぎて、伊斯許理度売命に科せ、鏡を作らしめ、玉祖命に科せ八…

古事記 研究まとめ⑪「天の岩屋①」(学部生時代のレポート)

勝さびに天照大御神の営田の阿を離ち、其の溝を埋み、また其の大嘗聞こし看す殿に屎まり散らす。故然為れども、天照大御神はとがめずて告りたまはく、「屎如すは酔ひて吐き散らすとこそ我がなせの命かく為つれ。また田の阿を離ち溝を埋むは、地をあたらしと…

古事記 研究まとめ⑩「誓約②」(学部生時代のレポート)

(故尓しておのもおのも天の安河を中に置きてうけふ時に、天照大御神まづ建速湏佐之男命の佩ける十拳の釼を乞ひ度し、三段に打ち折りて、ぬなとももゆらに、天の真名井に振り滌きて、さがみにかみて、吹き棄つる気吹の狭霧に成れる神の御名は、多紀理毗売命、…

古事記 研究まとめ⑨「誓約①」(学部生時代のレポート)

故是に速湏佐之男命、言したまはく、「然あらば天照大御神に請しに罷らむ」とまをす。天に参上りたまふ時に、山川悉く動み国土皆震ひぬ。尓して天照大御神聞き驚きて詔りたまはく、「我がなせの命の上り来る由は、かならず善き心にあらじ。我が国を奪はむと…

古事記 研究まとめ⑧「三貴子の分治」(学部生時代のレポート)

此の時に伊耶那伎命いたく歓喜ばして詔りたまはく、「吾は子を生らし生らして、生らす終に、三の貴き子を得つ」とのりたまふ。其の御頸珠の玉の緒もゆらに取りゆらかして、天照大御神に賜ひて詔りたまはく、「汝が命は高天原を知らせ」と、事依さして賜ふ。…

古事記 研究まとめ⑦「禊」(学部生時代のレポート)

是を以ち伊耶那伎大神詔りたまはく、「吾は伊那、仕許米仕許岐、穢き国に到りて在りけり。故吾は御身の禊為む」とのりたまひて、竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原に到り坐して、禊き祓へたまふ。 是に左の御目を洗ひたまふ時に成りませる神の名は、天照大御神…

古事記 研究まとめ⑥「黄泉の国②」(学部生時代のレポート)

是に伊耶那岐命、見畏みて逃げ還ります時に、其の妹伊耶那美命言さく、 「吾に辱見せつ」とまをす。 よもつしこめを遣はし追はしむ。尓して伊耶那岐命、黒御縵を取り、投げ棄つるすなはち蒲子生る。是を摭ひ食む間に逃げ行でます。なほ追ふ。 また其の右の御…

古事記 研究まとめ⑤「黄泉の国」(学部生時代のレポート)

是に其の妹伊耶那美命を相見むと欲ほし、黄泉国に追ひ往でます。 尓して殿の縢戸より出で向かへたまふ時に、伊耶那岐命語りて詔りたまはく、 「愛しき我がなに妹の命、吾と汝と作れる国、いまだ作り竟へず。故、還るべし」とのりたまふ。尓して伊耶那美命答…

古事記 研究まとめ④「神生みと伊耶那美神の神避り」(学部生時代のレポート)

次に火之夜芸速男神を生みたまふ。 またの名は火之炫毗古神と謂ひ、またの名は火之迦具土神と謂ふ。 此の子を生みたまひしに因りて、みほと炙かえて病み臥せり。 是に伊耶那岐命、御佩かせる十拳の釼を抜き、其の子迦具土神の頸を斬りたまふ。 youtu.be 古事…

竹取物語、暗号、かぐや姫、その弍

さて、かぐや姫、かたちの世に似ずめでたきことを、帝聞こし召して、内侍中臣房子にのたまふ、「多くの人の身を徒らになしてあはざなるかぐや姫は、いかばかりの女ぞと、まかりて見て参れ」とのたまふ。房子、承りてまかれり。 「よきかたちにもあらず。いか…

古事記 研究まとめ③「二神の結婚 」(学部生時代のレポート)

是に其の妹伊耶那美命を問ひて曰りたまはく、 「汝が身はいかにか成れる」とのたまふ。 答へて白さく、 「吾が身は成り成りて、成り合はぬ処一処在り」とまをす。 尓して伊耶那岐命詔りたまはく、 「我が身は成り成りて、成り余れる処一処在り。故此の吾が身…

竹取物語、暗号、かぐや姫、その壱

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。 野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。 名をば、讃岐造となむ言ひける。 その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。 あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。 それを見れば、三寸ばかりなる人、い…

古事記 研究まとめ②「おのごろ島」(学部生時代のレポート)

是に天つ神諸の命以ち、伊耶那岐命伊耶那美命の二柱の神に詔りたまはく、 「是のただよへる国を修理め固め成せ」 とのりたまひ、天の沼矛を賜ひて、言依さし賜ふ。故二柱の神、天の浮橋に立たして、其の沼矛を指し下ろして画かせば、塩こをろこをろに画き鳴…

古事記 研究まとめ①「天地開闢」(学部生時代のレポート)

「天地初めて発くる時に、 髙天原に成りませる神の名は、天之御中主神。次に御産巣日神。次に髙神産巣日神。此の三柱の神は、みな独神と成り坐して、身を隠したまふ。」 「次に国稚く、浮ける脂の如くしてくらげなすただよへる時に、葦牙の如く萌え騰る物に…

古事記 黄泉平坂 桃

伊耶那岐命畏みて、逃げ還ります時 ・・・黄泉つ比良坂の坂本に到ります時、その坂本に在る桃子三個取らして、待ち撃てば、悉く坂返りつ。 爾して、伊耶那岐命、桃子に告らさく、 汝、吾を助けしが如く、葦原中国に有ら所る宇都志伎青人草の、苦しき瀬に落ち…

新古今和歌集 851、伊勢物語 六段 芥川

白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消なましものを 在原業平 (新古今和歌集 851) 白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを (伊勢物語 六段 芥川) 歌詠み 多岐都 Ise Monogatari Emaki (Picture by Sumiyoshi Jyokei, words by Otagi Michit…

源氏物語 五帖 若紫

見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちにやがて紛るる我が身ともがな とむせかへりたまふさまも、さすがにいみじければ... 光源氏 (源氏物語 五帖 若紫) 源氏物語図 若紫(巻5)日本画 / 安土・桃山 / 大分県 狩野派 桃山時代/17世紀 紙本金地着色 縦36.2×横56.…

源氏物語 第四章 匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す

匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す 匂宮、雪の山道の宇治へ行く かの人の御けしきにも、いとど驚かれたまひければ、あさましうたばかりておはしましたり。京には、友待つばかり消え残りたる雪、山深く入るままに、やや降り埋みたり。 常よりもわりなきま…

竹取物語

なほ、この女見では、世にあるまじき心地のしければ、「天竺(てんぢく)にある物も持て来ぬものかは」と思ひめぐらして、石作(いしつくり)の皇子は、心の支度(したく)ある人にて、「天竺に二つとなき鉢(はち)を、百千万里の程(ほど)行きたりとも、…

伊勢物語 巻六段 芥川

むかし、をとこありけり。女のえうまじかりけるを、年を経てよばひわたりけるを、からうじて盗み出でゝ、いと暗きに来けり。芥川といふ河をゐていきければ、草の上にをきたりける露を、かれはなにぞとなむをとこに問ひける。ゆくさき多く、夜もふけにければ…

源氏物語 宿木 三段

(匂宮)穂に出でぬ物思ふらし篠薄招く袂の露繁くして なつかしきほどの御衣どもに、直衣ばかり着たまひて、琵琶を弾きゐたまへり。黄鐘調の掻き合はせを、いとあはれに弾きなしたまへば、女君も心に入りたまへることにて、もの怨じもえしはてたまはず、小さ…

伊勢物語

昔、もの言ひける女に、年ごろありて、 いにしへのしづのをだまき繰りかへし 昔を今になすよしもがな と言へりけれど、何とも思はずやありけむ。 (伊勢物語より) 伊勢物語図色紙(香雪本) 中之島香雪美術館 小説伊勢物語 業平 (日本経済新聞出版) 作者:髙樹…

竹取物語

かぐや姫に、「はや、かの御使ひに対面し給へ」と言へば、かぐや姫、「よきかたちにもあらず、いかでか見ゆべき」と言へば、「うたてものたまふかな。帝の御使ひをばいかでかおろかにせむ」と言へば、かぐや姫答ふるやう、「帝の召してのたまはむこと、かし…

伊勢物語

昔、男、初冠(うひかうぶり)して、平城(なら)の京、春日の里に、しるよしして、狩にいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みにけり。この男かいまみてけり。おもほえずふるさとにいとはしたなくてありければ、心地まどひにけり。男の着たり…

源氏物語

しづやかなるを本として 、さすがに心うつくしう 、人をも消たず身をもやむごとなく 、心にくくもてなしそへたまへること (源氏物語より) 源氏物語絵色紙帖 若菜上 詞菊亭季宣 京都国立博物館 https://colbase.nich.go.jp/collection_items/kyohaku/A%E7%94%…

竹取物語

「翁、年七十に余りぬ。今日とも明日とも知らず。この世の人は、男は女にあふことをす、女は男にあふことをす。その後なむ門広くもなり侍る。いかでか、さることなくてはおはせむ」 かぐや姫の言はく、「なんでふさることかし侍らむ」と言へば…… (竹取物語よ…