雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

山家集 470 新古今和歌集 巻四 秋歌上 362

秋、ものへまかまりける道にて

 

心なき身にも

あはれは知られけり

鴫立つ沢の

秋の夕暮れ

西行
(山家集  470  新古今和歌集  巻四  秋歌上  362)

 

 

【意訳】
 出家して、ものの情趣を味わうことを断った身の私のような者にも、しみじみとした趣が自然と感じられたことだ。この鴫の飛び立っていく沢の秋の夕暮れは。

 

 あまりにも有名すぎる、三夕(さんせき)の歌の一つです。現在もこの磯の近くには鴫立庵(しぎたつあん)があります。鴫立庵は、元禄八年(一六九五)俳人大淀三千風(おおよどのみちかぜ)が入庵して以来、代々俳人が庵主となり、相模俳壇の中心的存在です。 『東海道中膝栗毛』(十返舎一九(じっぺんしゃいっく))でも、鴫立庵の西行の像をみて、次のような歌を詠んでいます。
 

われわれもあたまをわりて歌よまん
なたづくりなる御影(みえい)おがみて
(東海道中膝栗毛 十返舎一九)

 


私たちも苦心して歌を詠みましょう。
なたづくりで作られた西行の像の前では。

 

鴫立庵
 

 狂歌三昧で旧跡を茶化して旅する弥次喜多道中において、二人が文学者の顔を垣間見せる場面です。さすがに西行の前では殊勝な歌人としての態度を見せたのでしょうか。

 

 


 

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