雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

和歌

Three Classic Love Poems from the Dynastic Era

王朝時代を代表する恋の歌三首 Three Classic Love Poems from the Dynastic Era 思ひ川たえず流るる水の泡の うたかたびとにあはで消えめや伊勢 "Are you but ephemeral, like bubbles in a ceaseless river, destined to fade before we meet? —Ise" 読み…

自歌(卯月)

卯月さえとどまる窓に暗き影草木生い茂り秘す我が心 夜な夜なの袖を繕ふは卯月なり窓辺に響ける鳥の声かな 歌詠 多岐都 歌人 多紀理 As the moon hangs in the window, shadows stretch across the grass and trees, concealing my heart. Nightly, by the m…

Sei Shōnagon

From Wikipedia, the free encyclopedia [多紀理、推敲修正版] Sei Shōnagon (清少納言, c. 966–1017 or 1025) was a Japanese author, poet, and lady-in-waiting who served the Empress Teishi (Sadako) around 1000 during the Heian period. She is the…

Lady Ise Ukon (poet)

[多紀理、推敲修正版] Lady Ise From Wikipedia, the free encyclopedia Not to be confused with Ise no Taifu. 13th century Satake 36poets Lady Ise (伊勢, c. 875 – 938), commonly referred to as Ise no Miyasudokoro, was a Japanese poet in the Im…

Izumi Shikibu 和泉式部 wiki

Izumi Shikibu From Wikipedia, the free encyclopedia en.wikipedia.org [多紀理、精査修正版] Izumi Shikibu, depicted in a c. 1765 Kusazōshi by Komatsuken, served as a poet at the court of Empress Shoshi. Izumi Shikibu (Japanese: 和泉式部, bor…

紫式部に酷評された清少納言は意外と奥ゆかしかった?

Was SeishoNagon, who was severely criticized by Murasaki Shikibu, surprisingly modest? This exchange with Fujiwara no Tadanobu [Dear Hikaru-kimi]. What's wrong with that woman? She's a know-it-all who flaunts her false knowledge and preten…

萬葉集 第十一巻 2409

君に恋ひうらぶれ居れば悔しくも我が下紐の結ふ手いたづらに 読人不知 (萬葉集 第十一巻 2409) 当時、「下着の紐(=下紐)が勝手にほどけると、好きな男性が訪ねてきてくれる」というおまじない信仰があったんですね。この時代は「通い婚」つまり女性の家へ…

望月の歌 小右記 三后を娘たちで占めた藤原道長の栄華と紫式部の歌

太閤下官を招き呼て云わく 「哥讀まんと欲す。必ず和す。」 答て云く、「なんぞ、和し奉らざらんや」 「誇りたる哥になむ有る。但し宿講にあらず」 「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」 余申して云く 「御歌優美なり。 酬くひ答え…

新古今和歌集 巻第七 賀歌 721

山風は吹けど吹かねどしら波の寄する岩根は久しかりけり 伊勢 (新古今和歌集 巻第七 賀歌 721) 佐竹本三十六歌仙絵巻 伊勢 出典:三十六歌仙.上 風俗図画絵巻刊行会 大正7年 国立国会図書館近代デジタルコレクション インターネット公開(保護期間満了) 生…

萬葉集 巻第四 656 大伴坂上郎女歌

大伴坂上郎女歌六首 我れのみぞ君には恋ふる我が背子が恋ふといふことは言のなぐさぞ (萬葉集 巻第四 656) Photo: 博多人形「恋ひ恋ひて」川崎幸子氏作 Kobo Libra Colour (ホワイト) ノートブックスリープカバー(サ... 愛するよりも愛されたい 令和言葉・…

自歌(春北斗)

春北斗霞みわたる空見ればわが袖の露もそよと消ゆ 多紀理 立つ春の朝よみける山の端の霞むけしきにしるきかなけさよりやさは春の曙西行法師(山家集 春 2)薄紅に葉はいちはやく萌えいでて咲かむとすなり山桜花若山牧水春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく、…

己の器の小ささを嘆く(自歌)

己の器の小ささを嘆く 浅茅生の小野の草花踏み分けて我が行く道ぞ恋しきもの 世の中よ何事も思ひのままならぬなかぞ恋しき人目も憂き 麗しき花の散りぬる春の日に思ひ出づるは古りにし人 多紀理 器が大きい、懐が深い。 信念を貫いている 投げ出さず最後まで…

春 山家集 春 2 (西行法師 若山牧水 清少納言)

立つ春の朝よみける 山の端の霞むけしきにしるきかなけさよりやさは春の曙 西行法師 (山家集 春 2) 薄紅に葉はいちはやく萌えいでて咲かむとすなり山桜花 若山牧水 春は、あけぼの。 やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびき…

古今和歌集 巻第ニ 春歌下 113 百人一首 9

花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町 (古今和歌集 巻第ニ 春歌下 113) (百人一首 9) 小野小町は六歌仙、三十六歌仙の一人です。 絶世の美女として知られ、国内では三大美女の一人に数えられる女性で、遣隋使小野妹子の…

新古今和歌集 巻第一 春歌下 114 拾遺集 春歌 50

摂政太政大臣家に五首歌よみ侍けるに またや見む交野のみ野の桜狩花の雪降る春のあけぼの 藤原俊成(皇太后宮大夫俊成) (新古今和歌集 巻第一 春歌下 114) 桜狩雨は降りきぬおなじくは濡るとも花の影に隠れむ 詠人不知 (拾遺集 春歌 50) intojapanwaraku.com …

自歌(佐保姫)、女大學

佐保姫の霞に迷う心こそ立ち向かうべき時ぞ来にけり 佐保姫の春の光に照らされてこころ新たに歩み出す 多紀理 インスタグラム https://www.instagram.com/stories/highlights/18014834486008562/ Onna daigaku Imprint:by Kaibara Ekken, (The Great Learnin…

(拾遺和歌集 恋三 763 百人一首 57)( 新古今和歌集 雑歌上 1499 百人一首 56)

あらざらむこの世のほかの思ひ出にいまひとたびの逢ふこともがな 和泉弐部 (拾遺和歌集 恋三 763 百人一首57) Soon I cease to be;-- One fond memory I would keep When beyond this world. Is there, then, no way for me Just once more to meet with the…

光る君へ めぐりあい

恋愛を助ける代筆稼業で、才能を開花させ始めるまひろ(吉高由里子さん)(写真はNHKさん提供) 散りゆきてまた来る春はながけれどいとしき君にそわばまたなん NHKさん 書き手:歌僧 内田圓学 多紀理 今やはや風に散りかふさくら花たたずむ袖の濡れもこそす…

拾遺和歌集 恋四 870 百人一首 38

忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな 右近 (拾遺和歌集 恋四 870) (百人一首 38) Though forgotten now, For myself I do not care: He, by oath, was pledged;-- And his life, who is forsworn, That is, ah! so pitiful. 百人一首 038 …

古今和歌集 巻第十三 恋歌三 635

秋の夜も名のみなりけりあふと言へばことぞともなく明けぬるものを 小野小町 (古今和歌集 巻第十三 恋歌三 635) 上村松園『小野小町図』 1935年 余談ですが、小野小町を世界三大美女と言い出したのは明治時代から。 おそらく当時の講談師や新聞記者など…

竹取物語、暗号、かぐや姫、その弍

さて、かぐや姫、かたちの世に似ずめでたきことを、帝聞こし召して、内侍中臣房子にのたまふ、「多くの人の身を徒らになしてあはざなるかぐや姫は、いかばかりの女ぞと、まかりて見て参れ」とのたまふ。房子、承りてまかれり。 「よきかたちにもあらず。いか…

萬葉集 巻第十一 譬喩歌 2828

紅の深染めの衣を下に着ば人の見らくににほひ出でむかも 読人不知 (萬葉集 巻第十一 譬喩歌 2828) Photo:毎年7月に行われる「山形紅花祭り」(紅花は山形県、山形市の花です) くれなゐ (万葉表記 紅 呉藍 久礼奈為 ) 末摘花((うれつむはな)とも ベニバ…

古今和歌集 巻第十五 恋歌五 779 

住の江の松ほどひさになりぬれば葦田鶴の音になかぬ日はなし 兼覧王 (古今和歌集 巻第十五 恋歌五 779) 【古今和歌集(片桐洋一著、笠間文庫)の訳】 住之江の松はすっかり久しくなったが、 私もあの方を待つのが随分久しくなったので、 芦田鶴が声を上げて…

新古今和歌集 851、伊勢物語 六段 芥川

白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消なましものを 在原業平 (新古今和歌集 851) 白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを (伊勢物語 六段 芥川) 歌詠み 多岐都 Ise Monogatari Emaki (Picture by Sumiyoshi Jyokei, words by Otagi Michit…

自歌(朧月を見つつ)

朧月を見つつ なかなかにさやかな心きりぎりすささやく朧負けじと進む こころには花啓く意趣すみれ葉のひら舞う朧朝を拓く やわらかにたゆたふ花は時知らずひとり歩まひ照る朧月 多紀理 www.instagram.com 【ふるさと納税】神奈川県横浜市の対象施設で使える…

萬葉集 巻第四 527

来むと言ふも来ぬ時あるを来じと言ふを来むとは待たじ来じと言ふものを 大伴坂上郎女 (萬葉集 第4巻 527) 当代随一の女流万葉歌人!大伴坂上郎女 【大宰府の偉人(出身:奈良市)】 『万葉集』を編纂した大伴家持の叔母にあたり、万葉集に84首もの歌を残した…

風雅集 983 新古今和歌集 恋歌一 1034

月前恋といふことを 月はただむかふばかりのながめかな心のうちのあらぬ思ひに祝子内親王(風雅集 983) 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする 祝子内親王 (新古今和歌集 恋歌一 1034) (百人一首 89番) 祝子内親王 鎌倉時代後期~南北朝…

辞世の句(上杉謙信)

極楽も地獄もさきは有明の月の心にかかる雲なし 上杉謙信 (辞世の句) 絵、上杉謙信の肖像画 上杉謙信(上杉景虎)は、戦国時代の越後国の大名。享禄3年(1530年)に生まれ、天正6年(1578年)に死没。 戦国時代の武将たちのなかでも屈指の戦上手と…

源氏物語 五帖 若紫

見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちにやがて紛るる我が身ともがな とむせかへりたまふさまも、さすがにいみじければ... 光源氏 (源氏物語 五帖 若紫) 源氏物語図 若紫(巻5)日本画 / 安土・桃山 / 大分県 狩野派 桃山時代/17世紀 紙本金地着色 縦36.2×横56.…

源氏物語 第四章 匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す

匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す 匂宮、雪の山道の宇治へ行く かの人の御けしきにも、いとど驚かれたまひければ、あさましうたばかりておはしましたり。京には、友待つばかり消え残りたる雪、山深く入るままに、やや降り埋みたり。 常よりもわりなきま…