日記
[多紀理、英訳推敲修正版] From Wikipedia, the free encyclopedia Murasaki Shikibu Murasaki Shikibu was a poet, writer, and lady-in-waiting during the mid-Heian period. She is best known as the author of "The Tale of Genji," her only narrativ…
斎宮は二十に余り給ふ。ねびととのひたる御さま、神もなごりを慕ひ給ひけるもことわりに、花と言はば、桜にたとへても、よそ目はいかがとあやまたれ、霞の袖を重ぬる隙も、いかにせましと思ひぬべき御ありさまなれば、まして隈なき御心の内は、いつしかいか…
あらざらむこの世のほかの思ひ出にいまひとたびの逢ふこともがな 和泉弐部 (拾遺和歌集 恋三 763 百人一首57) Soon I cease to be;-- One fond memory I would keep When beyond this world. Is there, then, no way for me Just once more to meet with the…
左衛門の内侍といふ人侍り。あやしう、すずろによからず思ひけるも、 え知り侍らぬ心憂きしりう事の、多う聞こえ侍りし。 内裏の上の、源氏の物語人に読ませ給ひつつ聞こしめしけるに、 「この人は日本紀をこそ読み給ふべけれ。まことに才あるべし」 と、の…
〔…〕今宵はうたて情なくのみあたり給ひて、薄き衣はいたくほころびてけるにや、残る方なくなりゆくにも、世にありあけの名さへうらめしき心地して心よりほかに解けぬる下紐(ひぼ)のいかなるふしにうき名流さんなど思ひつづけしも、心はなほありけると、わ…
宮より「雨のつれづれはいかに」とて おほかたにさみだるるとや思ふらむ君恋ひわたる今日のながめを とあれば、折を過ぐしたまはぬををかしと思ふ。あはれなる折しもと思ひて、 しのぶらむものとも知らでおのがただ身を知る雨と思ひけるかな と書きて、紙の…