法成寺入道前太政大臣女郎花をおりてうたをよむへきよし侍けれは
をみなへし盛りの
色を見るからに
露の分きける
身こそ知らるれ
(新古今和歌集 巻第十六 1567)
(朝露がついて美しく染まった)女郎花の今を盛りの花の色を見たばかりに
露が分け隔てをして
(つかずに美しく染めてくれない)我が身が思い知られます。
紫式部が朝、部屋から外を眺めていたところ、藤原道長が女郎花(おみなえし)を手に現れます。寝起き顔であった紫式部は、今が盛りと咲く女郎花にちなんで盛りが過ぎた我が身を嘆く歌を詠んだそうです。女郎花(おみなえし)とは秋の七草のひとつで山野に自生し、黄色の小花を数多く咲かせます。
そんな式部に返した道長の歌が
白露は わきてもおかじ 女郎花 心からにや 色の染むらむ
白露は分け隔てをしているわけではあるまい
女郎花は自分の心がけによって美しい色に染まるのだろう。
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