雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

自歌(朧月を見つつ)

朧月を見つつ なかなかにさやかな心きりぎりすささやく朧負けじと進む こころには花啓く意趣すみれ葉のひら舞う朧朝を拓く やわらかにたゆたふ花は時知らずひとり歩まひ照る朧月 多紀理 www.instagram.com 【ふるさと納税】神奈川県横浜市の対象施設で使える…

萬葉集 巻第四 527

来むと言ふも来ぬ時あるを来じと言ふを来むとは待たじ来じと言ふものを 大伴坂上郎女 (萬葉集 第4巻 527) 当代随一の女流万葉歌人!大伴坂上郎女 【大宰府の偉人(出身:奈良市)】 『万葉集』を編纂した大伴家持の叔母にあたり、万葉集に84首もの歌を残した…

風雅集 983 新古今和歌集 恋歌一 1034

月前恋といふことを 月はただむかふばかりのながめかな心のうちのあらぬ思ひに祝子内親王(風雅集 983) 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする 祝子内親王 (新古今和歌集 恋歌一 1034) (百人一首 89番) 祝子内親王 鎌倉時代後期~南北朝…

万葉集 巻第四 619 大伴坂上郎女の怨恨の歌一首 并短歌

おしてる難波の菅のねもころに 君が聞こして年深く長くし言へばまそ鏡磨ぎし心を許してし その日の極み波のむたなびく玉藻のかにかくに心は持たず 大船の頼める時にちはやぶる 神や放くらむうつせみの人か障ふらむ通はしし 君も来まさず玉梓の使ひも見えずな…

辞世の句(上杉謙信)

極楽も地獄もさきは有明の月の心にかかる雲なし 上杉謙信 (辞世の句) 絵、上杉謙信の肖像画 上杉謙信(上杉景虎)は、戦国時代の越後国の大名。享禄3年(1530年)に生まれ、天正6年(1578年)に死没。 戦国時代の武将たちのなかでも屈指の戦上手と…

源氏物語 五帖 若紫

見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちにやがて紛るる我が身ともがな とむせかへりたまふさまも、さすがにいみじければ... 光源氏 (源氏物語 五帖 若紫) 源氏物語図 若紫(巻5)日本画 / 安土・桃山 / 大分県 狩野派 桃山時代/17世紀 紙本金地着色 縦36.2×横56.…

源氏物語 第四章 匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す

匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す 匂宮、雪の山道の宇治へ行く かの人の御けしきにも、いとど驚かれたまひければ、あさましうたばかりておはしましたり。京には、友待つばかり消え残りたる雪、山深く入るままに、やや降り埋みたり。 常よりもわりなきま…

新古今和歌集 巻第七 賀歌 707

貢物許されて国富めるを御覧じて 仁徳天皇御歌 高き屋に登りて見れば煙立つ民のかまどはにぎはひにけり (新古今和歌集 巻第七 賀歌 707) 『東錦昼夜競』より「仁徳天皇」(部分)1886年(明治19年)楊洲周延 画 国内最大の前方後円墳、仁徳天皇陵古墳=堺市 …

紫式部日記 日本紀の御局

左衛門の内侍といふ人侍り。あやしう、すずろによからず思ひけるも、 え知り侍らぬ心憂きしりう事の、多う聞こえ侍りし。 内裏の上の、源氏の物語人に読ませ給ひつつ聞こしめしけるに、 「この人は日本紀をこそ読み給ふべけれ。まことに才あるべし」 と、の…

新古今和歌集 巻第一 春歌上 77

荒小田の去年の古跡の古蓬今は春べとひこばえにけり 曽禰好忠 (新古今和歌集 巻第一 春歌上 77) 題詞;朱雀天皇の御代、 大きな地震で大きな被害があった(938年4月15日、天慶地震)ことを 詠む 作者;曾禰好忠 去年(938年)、勢いが強く、荒々しい地震があり、…

恭賀新年

謹んで初春のお慶びを申し上げます 皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます 令和六年 元旦 多紀理 山下公園(2023/元旦) みなとみらいの海からは、水平線上に太陽から伸びるオレンジロードが望めます。オレンジロード…