雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

自歌 秋

秋うらら霞む 空にはしづけさよ 惑ふ心を 風にまかせて 穏やかな秋の下、霞む空には静寂が広がる。惑う心を風に委ね、わたしは進みゆく。 秋風に散りゆく 葉さえいとほしや 耐え忍ぶ花 散ることを知らず 秋風に散りゆく葉すらも愛おしい。耐え忍ぶその花は、…

新古今和歌集  恋一  1034 (89)

玉の緒よ絶えなば 絶えねながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする (新古今和歌集 恋一 1034)(89) 式子内親王(多紀理、Wikipedia日本語版推敲更正) 式子内親王(しょくし/しきし(のりこ)ないしんのう、久安5年(1149年)- 建仁元年1月25日(1201年3月1日))…

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』、多紀理、推敲更正版。 能は、日本の伝統芸能である能楽の一分野です(能楽の「能」)。能面を用いて演じられます。 江戸時代までは「猿楽」と呼ばれており、狂言とともに、能楽と総称されるようになっ…

Is it true that the Shogun’s “night life” was monitored by a watchman? The tedious rules for intimacy in the inner chambers

和樂web様より転載 Texts瓦谷登貴子 The world of the O-oku (the Inner chambers) is one that piques the curiosity of many of us today. It is often depicted in TV dramas and films, and many of us are on the edge of our seats with the love-hate…

月代

月が冴え冴えと光り輝く季節を迎えました。2024年の十五夜は9月17日です。そのほかの日も、晴れた夜には澄み渡る夜空に月が鮮やかに浮かび上がります。秋の風物詩として、私たちの心を豊かに潤してくれますね。 さて、そんな「月」にちなんで、日本文化にま…

更級日記「あこがれ」

東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、いかに思ひ始めけることにか、世の中に物語といふもののあんなるを、いかで見ばやと思ひつつ、つれづれなる昼間、宵居などに、姉、継母などやうの人々の、その物語、か…

【光る君へ】平安の文学オタク女子!源氏物語の大ファンで「更級日記」の作者・ちぐさ(菅原孝標女)の人生

Japaaanマガジン様より転載 mag.japaaan.com ■ちぐさ/菅原孝標の娘(すがわらのたかすえのむすめ) のちに『更級日記』を記す。伯母は藤原道綱の母。父の赴任先にいた子どものころより『源氏物語』に憧れる。京に戻ったのちにようやく全巻を手に入れて感動…

一挙博覧 巻第二 53

月月に月見る 月は多けれど 月見る月は この月の月 詠人不知 (一挙博覧 巻第二 53) 古来、人々はこの夜の月を愛でて、供え物などしてきました。その源は、七夕と同じように中国ですが、唐の後半ごろから詩にも詠まれています。中でも有名なのは、11世紀始め…

二つの桃太郎と語り継がれる昔話の真実

実は、昔話『桃太郎』には、古くから「桃を食べたおばあさんが若返り、桃太郎を産む」という“回春型”のパターンが存在していました。 『桃太郎』といえば、日本の代表的な昔話であり、その有名さゆえに物語のあらすじを説明する必要もないほどです。桃から生…

自歌 薄紅

羽生善治先生(棋士)のお言葉を拝聴して感じた事を歌にして詠んでみました。(*◡̈) 薄紅の花咲く ころに歩みしは 奇しき縁ぞ 風に伝へよ 「薄紅の花が咲くころに歩みしは、不思議な縁であった」と表現されるこの歌は、私特有の優雅さと神秘的な縁(えにし)の…

山家集 巻中 雑 748 749

西行の「吹上の浜」を詠んだ歌は、能因法師が歌の功徳によって、伊予の国で雨を降らせた歌「あまのがはなはしろみづにせきくだせあまくだりますかみならばかみ」 (金葉集 雑下 625)を受けている。能因が歌の功徳によって雨を降らせたのに対し、西行は「吹上…