雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

萬葉集 巻第一 16

冬こもり春さり来れば鳴かずありし鳥も来鳴きぬ咲かずありし花も咲けれど山を茂み入りても取らず草深み取りても見ず 秋山の木の葉を見ては黄葉をば取りてぞ偲ふ青きをば置きてぞ嘆くそこし恨めし秋山我は(秋山吾は) 額田王 (萬葉集 巻第一 16) 意訳 春が来る…

徒然草(上) 第32段 九月廿日の比、ある人に誘はれたてまつりて、

九月廿日の比、ある人に誘はれたてまつりて、明くるまで月見ありく事侍りしに、思し出づる所ありて、案内せさせて、入り給ひぬ。荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬ匂ひ、しめやかにうち薫りて、忍びたるけはひ、いとものあはれなり。 よきほどにて出で給…