雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

古事記 研究まとめ⑫「天の岩屋②」「蚕と穀物の種」(学部生時代のレポート) [終]

是を以ち八百万の神、天の安の河原に神集ひ集ひて、御産巣日神の子思金神に思はしめて、常世の長鳴鳥を集め鳴かしめて、天の安河の河上の天の堅石を取り、天の金山の鉄を取りて、鍛人天津麻羅を求ぎて、伊斯許理度売命に科せ、鏡を作らしめ、玉祖命に科せ八尺の勾璁の五百津のみすまるの珠を作らしめて天児屋命・布刀玉命を召びて、天の香山の真男鹿の肩を内抜きに抜きて、天の香山の天のははかを取りて、占合ひまかなはしめて、天の香山の五百津真賢木を根こじにこじて、上枝に八尺の勾璁の五百津の御すまるの玉を取り着け、中つ枝に八尺の鏡を取り繫け、下枝に白にきて青にきてを取り垂でて、此の種々の物は、布刀玉命ふと御幣と取り持ちて、天児屋命ふと詔戸言禱き白して、天手力男神、戸の掖に隠り立ちて、天宇受売命、天の香山の天の日影を手次に繫けて、天の真折を縵と為て、天の香山の小竹葉を手草に結ひて、天の石屋の戸にうけ伏せて蹈みとどろこし、神懸り為て、胸乳を掛き出で、裳の緒をほとに忍し垂れき。尓して高天原動みて八百万の神共に咲ふ。

 是に八百万の神共に議りて、速須佐之男命に千位の置戸を負ほせ、また鬢と手足の爪とを切り、祓へしめて、神やらひやらひき。

 

 また食物を大気都比売神に乞ひたまふ。尓して大気都比売、鼻・口と尻より、種々の味物を取り出だして、種々作り具へて進る時に、速須佐之男命、其の態を立ち伺ひて、穢汚して奉進ると為ひ、其の大冝津比売神を殺したまふ。故殺さえし神の身に生れる物は、頭に蚕生り、二つの目に稲種生り、二つの耳に粟生り、鼻に小豆生り、陰に麦生り、尻に大豆生る。故是に神産巣日御祖命、これを取らしめて、種と成したまふ。

 

 

 

 

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傷だらけの光源氏 [ 大塚ひかり ]

 

 

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