2025-04-29から1日間の記事一覧
和歌と申すもの、ただ私事の感慨を詠むのみにはあらず、上達部・殿上人の御中にては、詞の使ひやりにも勝りたる儀礼の一とぞなりける。ことさらに、贈答の歌、あるいは歌合のさまにて詠まるるを見れば、人の心ばへや、御階の高下、さるべき御心ざしの程まで…
本歌取りの心、いかにぞ本歌取りは、ただ技を競ふ引用にあらず。心の深みに及び、世の理や人の情を継ぎゆくものなり。古今集、拾遺集、新古今集など、和歌の流れにそひて、本歌取りの妙はいとめでたく、歌人の志を映す鏡のごとし。されば、かかる歌々の例を…
「石と水の都」を築いた斉明大王―飛鳥京造営と益田岩船に秘められた謎を探る 宗像多紀理 大化の改新前後、激動の飛鳥時代を牽引した女帝・斉明大王。 彼女は、倭国(日本)の律令制確立の舞台となった奈良県明日香村に、飛鳥京を造営した大王として、近年あ…