雲心月性...

慈愛する和歌を拙筆くずし字で紹介致します。

2025-06-22から1日間の記事一覧

源氏物語 各巻冒頭文 若紫

若紫(わかむらさき) 「巻名」 手に摘みていつしかも見む紫の 根にかよひける野辺の若草 (光源氏) この巻名は、上記の和歌に因むものでございます。 本文 虐病にわづらひ給ひて、よろづにまじなひ加持などまゐらせ給へど、しるしなくて、あまたたびおこり…

源氏物語 若紫(二十五首)

若紫(二十五首) 多紀理意訳 『生ひ立たむ ありかも知らぬ 若草を おくらす露ぞ 消えむそらなき』尼君 → 女房(贈歌) この先いかなる道をたどり、どこで育ってゆくのかも見当のつかぬ、か弱き若草のようなあの子を残して―― 露のように儚い身の私は、それを…