哲学
三島由紀夫文学における存在・美・エロスの形而上学的構造――仮面の告白と金閣寺の比較的考察――(三島由紀夫作品研究・感想文) 本稿において拝読いたしましたのは、三島由紀夫の代表作たる仮面の告白および金閣寺でございます。両作品に向き合いましたとき、…
理想と現実のはざまに響く声――プラトン『国家』における正義と哲人統治 一、はじめに――正義への問いとしての『国家』 プラトンの著作『国家(Politeia)』は、古代ギリシア哲学における政治・倫理・教育の三位一体を根幹から問い直す大著でございます。本書…
魂を翼づける愛の哲学――プラトン『饗宴』に見るエロースの昇華 プラトンの対話篇『饗宴』(Symposium)は、古代ギリシアにおける愛の思想をもっとも優美に、かつ哲学的に描いた作品でございます。本書は、アテナイの名士たちが集い、愛(エロース)について…
苦悩の静謐――マルクス・アウレーリウス『自省録』における内なる葛藤の哲学的省察 ローマ帝国の最盛期を治めた五賢帝の最後の君主、マルクス・アウレーリウス。彼が遺した『自省録』は、哲人皇帝としての面貌を余すところなく伝える珠玉の哲学的日記である。…
存在の裂け目に佇む理性――サルトル『存在と無』を保守思想から照らす試み ジャン=ポール・サルトルの『存在と無』(L'Être et le Néant, 1943)は、現代思想における実存主義の金字塔であると同時に、20世紀における人間理解の地殻変動を告げる書物である。…
静けさの哲学――ハイデガーと禅の出会い、日本文化の深奥をめぐって 日本文化と聞いて、皆さまはどのような光景を心に描かれるでしょうか。 お茶の席、絹の着物、神社仏閣のたたずまい、あるいは、四季折々にうつろう自然の美しさ――。 まず目に映るそのような…